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幼少期

東京報道新聞5/27公開 第1回カウンセラーとして夫婦問題や親子問題などに取り組むNPO法人代表・久野亜由美

2023/05/31

NPO法人美汝 Ladies Rescue(レディースレスキュー)を運営する理事・代表の久野亜由美氏。自身もカウンセラーとして活動しながら、DVや浮気、不倫などの夫婦問題、ひきこもりや虐待などの親子問題、コロナの流行により増加している自殺問題、さまざまな問題に苦しんでいる女性の支えとなっている。持ち前の明るさとエネルギーで全国を飛び回る久野氏に、どのような思いで活動しているのか、深層に隠れた真相にせまる。 愛情を受けられなかった幼少期と、生死を彷徨った経験が源 ー簡単に過去の略歴を教えてください。 子どもの頃に両親が離婚したので、私は父の愛情をいっさい知りません。離婚後、子どもを育てるためのお金をもらうために、母は某大手会社会長の愛人となって尽くしていました。子どもの立場からすると母と一緒に過ごしたり、甘えたい想いは叶わず、母がその男性に取られる感じで嫉妬心と危機感を抱いていました。 私は小学生の頃からどちらかと言えば学力もスポーツも万能でした。中学校では陸上を始め、母に大会を観に来てほしくて頑張ったのですが、一度も観に来てくれませんでした。どんなに良い成績を出しても喜んでくれず、つまらなくて辞めようと思ったのですが、顧問の先生から「日本一になったら辞めていい!」と言われて、中学2年生のときに約束通り日本一になり陸上を辞めてしまいました。(短距離100m✕4リレーのアンカーでした) 母を困らせて振り向いてもらおうと、少しヤンチャしてみたこともありますが、これはまるっきり逆効果で、結局はだめでした。 その後、トリミングの専門学校を出て、社会に揉まれたくさん仕事をして、小学生の娘を抱え母子家庭となりました。30歳のときに、株式会社を興してペットサロンを出すと同時に家も買いました。それでも母は振り向いてくれることはなく会社もお店も、購入した家も見に来てくれないまま、結局この世を去りました。 ーなぜNPO法人を立ち上げようと思ったんでしょうか? 私自身が幼少期に母子家庭だったことや、最近になって大きな病気を患ったことが関係しています。 時は移って2021年、50歳になる年に私は脳の病気を患って手術が必要となりました。手術には記憶障害、言語障害、失明、半身不随などのリスクがあることを病院の先生から聞きました。最悪の状況も考えて、中学生の息子の学費や教育費含めお金の段取り、保険の整理をし、21年間経営しているペットサロンは娘に託しました。 手術自体はうまくいったように思ったのですが、急に片目が見えなくなったり、危篤状態が三度ありました。それでもたくさんの方々に支えていただき、長い入院生活でリハビリを頑張っていたら奇跡のように回復しました。そして元気になったからには、「私にしかできないことが絶対にある」と思い始めました。 頑張っても報われない幼少期を過ごし、生死を彷徨った経験や二度の結婚・離婚、育児や会社経営の経験を経て、ある程度のことは受け入れられるし共感ができるからこそ「同じように悩んでる方を助けてあげたい!」と強く思い、カウンセリングの勉強を始めて経験を積みました。 経済的に余裕がないから何もできず、身動きも取れずに精神的に落ち込んでしまう人たちがたくさんいます。そんな人たちからお金を貰わずに悩み相談を受けられる方法がないかと思い、カウンセリングを勉強していた時にできた仲間たちとNPO法人を立ち上げました。 夫婦問題や親子問題など地道に解決する ー現在、NPO法人で注力していることはなんでしょうか? 夫婦問題や親子問題などを抱えて困っている方々と繋がり、一つひとつ問題を解決していくことです。 困っている方々と繋がることが本当に大変で、何故かというと、本当は困っていても大体の人は声をあげないからです。弊社のホームページやLINE公式アカウントもありますが、そこに声が集まることは稀です。 では、どうやって困っている方々を見つけるかというと、ママ友がご近所情報に詳しいのでそこから地道に情報収集をしています。ネットやSNSがあったり、電話で無料相談という手段もあるかもしれませんが、地道に会っていく方が融通がきくので遠回りのようで近道だと今は思っています。なんともない関係から何度か会っているうちに、「実は……」と口火を切ってくれて発覚するケースが多いです。時間はかかってもそこには信頼関係が少しずつ生まれてきます。 そのなかで、養育費保証などの支援を教えることもあります。保証に関する情報を知ってるか知らないかで、お金の補助を受けられるかどうかが変わってきます。ひとり親世帯などが受けられる支援が行政やサポートセンターにもあります。しかし、知らなかったというケースも少なくありません。 その他、注力していることには、NPO法人の運営費を賄うことです。企業様に協賛をお願いしたり、活動の認知獲得もやっていて、資金繰りが私の仕事でもあります。これからは全国各地を周り、行政の広報に弊団体の活動を掲載してもらったり、講演も始めながら、各地の悩み苦しむ女性に声明を届けていきたいと考えています。